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GA4とGoogle Playの結合

1. 目的

GA4の予測オーディンスを活用するためには、以下のイベント計測が条件となります。

GA4で予約されている購入完了イベント purchase/ecommerce_purchase (※valueパラメーター(0より大きい数値)とcurrencyパラメーターが設定されている必要があります) もしくは、OSのストア購入(Google PlayもしくはAppleのApp Storeで処理されるアプリ内購入※定期購入の初回申し込みを含む)をFirebase連携している際に自動発火されるイベントである in_app_purchase のこと。

GA4の設定と活用
 > GA4の予測オーディエンスの設定

いきなり、
運営するサービスのAndroidアプリに「アプリ内購入」があるのに、Androidのin_app_purchaseが計測できていない!なんて気が付いたりすると思います。

iOSアプリはFirebaseSDKを利用していると、自動的にin_app_purchaseが集計されますが、Androidの場合、GA4にin_app_purchaseイベントを表示させるためには、Firebaseの管理画面より、Google Playとの結合設定が必要になります。
※このイベントを計測できることで出来るようになる「GA4の予測オーディンス」についての説明はこちらになります。

2. in_app_purchaseの計測状況の確認

2-1. 自動取得イベントのスキーマ確認

Firebaseヘルプ > イベントとプロパティ > [GA4] 自動的に収集されるイベント

 [GA4] 自動的に収集されるイベント in_app_purchaseについて

2-2. GCP(BigQuery)確認

CREATE TEMPORARY FUNCTION fromDate() AS (DATE('2021-11-13'));
CREATE TEMPORARY FUNCTION toDate()  AS (DATE('2021-11-13'));

SELECT
--	PARSE_DATE("%Y%m%d", event_date) AS datetime,
    platform,
    event_name,
    (SELECT value.string_value FROM UNNEST(event_params) AS params WHERE params.key = 'product_id') AS string_value_product_id,
    (SELECT value.int_value FROM UNNEST(event_params) AS params WHERE params.key = 'price') AS int_value_price,
    (SELECT value.int_value FROM UNNEST(event_params) AS params WHERE params.key = 'value') AS int_value_value,
    (SELECT value.int_value FROM UNNEST(event_params) AS params WHERE params.key = 'quantity') AS int_value_quantity,
    (SELECT value.int_value FROM UNNEST(event_params) AS params WHERE params.key = 'subscription') AS int_value_subscription,
    (SELECT value.int_value FROM UNNEST(event_params) AS params WHERE params.key = 'free_trial') AS int_value_free_trial
    count(*) AS CNT
FROM `********.analytics_123456789.events_*`
WHERE _TABLE_SUFFIX BETWEEN FORMAT_DATE('%Y%m%d', fromDate()) AND FORMAT_DATE('%Y%m%d', toDate())
AND event_name in('in_app_purchase','app_store_subscription_renew','app_store_subscription_convert','app_store_subscription_cancel','app_store_refund')
GROUP BY 1,2,3,4,5,6,7,8
ORDER BY
   platform,
   event_name

このクエリの結果からわかる用に、BigQueryには、in_app_purchaseしかインポートされていません

2-3. GA4の探索レポートの確認

GA4の探索レポート

GA4のレポート結果からわかる用に、OSによって取得される、表示される情報は異なるようです。BigQueryへExportされるのは、in_app_purchaseのみとなります。(2-2.の結果からわかります)

話はそれましたが、自身のGA4のアプリ内購入イベントでの計測状況の確認は、BigQueryやGA4の探究レポートから確認できます。

3. GA4をGoogle Playを連携することへの懸念

 色々あり運用中の同一サービスアプリで、複数のFirebaseプロジェクトが存在してしまいました。今はどうすることもできないのですが、1つのGA4プロジェクトには1つのGoogle Playとしか連携できないため、以下の懸念点について回答をまとめておきます。※逆に1つのGoogle Playデベロッパーアカウントを複数のFirebaseプロジェクトにリンクすることが出来ます。

1. 何かあった際に結合を解除できるか
>Google PlayとFirebaseプロジェクトをリンクした後でも、デーで共有は停止できるが、リンクをしていた期間に共有されたGoogle Play側のデータは解除後もFirebase側に残る
https://support.google.com/firebase/answer/6392038?hl=ja

2. 2つのFirebaseプロジェクトのPlay情報データがごちゃごちゃにならないか?
>FirebaseプロジェクトIDに対してリンクできるGoogle PlayのIDは1つなので、情報がごちゃごちゃになることはない

Google Play を Firebase にリンクする

4. Google PlayとGA4(Firebase)のリンク設定

4-1. 前提条件

  • Firebase Android アプリと Google Play アプリの両方があること

  • Google Play のアプリと Firebase Android アプリが同じパッケージ名で登録されていること

  • Google Play のアプリがアプリ ダッシュボードで設定され、いずれかの Google Play トラック(内部テスト、クローズド テスト、オープンテスト、製品版)に配布されていること

  • Google Play でアプリの審査が完了し、アプリが公開されていること。[アプリのステータス] 列に、内部テスト(未公開の内部テスト以外)、クローズド テスト、オープンテスト、製品版のいずれかのステータスが表示されている場合、アプリは公開されています

  • FirebaseプロジェクトとGoogle Playの管理者権限を同一アカウントが持っている事

4-2. 設定画面の操作

Step.1)プロジェクトの概要横の鍵 をクリックし、[プロジェクトの設定] を選択します

Firebaseプロジェクトのプロジェクトの設定


Step.2)接続の説明内容を確認する

FirebaseをGoogle Playに接続する説明画面

Step.3)結合アカウントと、Google Playデベロッパーアカウント、結合のBundleの確認とします

 画面上の指示に従って、有効にするプロダクト インテグレーションと、Google Play にリンクする Firebase Android アプリを選択します。

FirebaseプロジェクトとGoogle Playデベロッパーアカウントの結合

Step.4)結合後の確認をGA4の探索レポートもしくはコンバージョンレポートにて確認して完了です。また、Google Play側の数字と相違ない事を確認しましょう

Google Play Consoleの数値と下記のGA4の数値を確認する
GA4のコンバージョンレポートを開き、セグメントにAndroid Appを追加して確認

5. 最後に

FirebaseプロジェクトとGoogle Playの連携をした後、予測オーディンスのアプリ購入予測を使う場合は、「37日間」以上の計測期間が必要になります。

予測オーディンスの要件に
①直近7日間にin_app_purchaseあり、なしユーザがそれぞれ1,000人以上
②直近30日間継続してin_app_purchaseを計測している
の2つの条件があるためです。

GA4の予測オーディンスの活用例として、Google広告のACe(リテンション広告)が考えられます。「7日以内に初回購入しやすい」というリスト(Audience)をGoogle広告へリンクすることで、無料ユーザに購入体験をサービス外(Google広告対象メディア)で訴求できます。予測オーディンスの活用方法については別途紹介していこうと思います。

 経験豊かなで熱心なマーケターであれば、予測オーディンスの活用は想定内の機能となりますが これを無料で、行動データ取集ツール Google Analyticsと広告プラットフォームGoogle広告を持っているGoogleが、それぞれのプロダクトで収集したデータ情報にML(Machine Leaning)の処理を加えることで、シームレスに人を介さずに実現できることが夢のようです。
 これを少し前までは、GCP、GCS上で、データサイエンティストやMLエンジニアがライブラリーをパイプラインでつなぎ合わせて実現しておりました。工数換算で「1案件、最低300万くらいの費用と最低2か月は掛かる」と思います。外注したら当然もっとかかるでしょう。
 そしてこの施策は、いきなり大きな成果を出しずらいです。何度か目的と機能を理解し、結果を分析することで試行錯誤(PDCA)が必要になります。そして、必ずオンライン検証(ABテスト)を行い、施策の有無でどのようの効果が出たかを設計、分析する必要があります。このような準備や知識はエンジアスキルだけではなく、ツールの高度な理解とマーケティング、分析スキルが必要になってくるでしょう。
 是非、やりたい事があれば、ご相談ください。

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