1. スペック
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発症当時、46歳男性
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ロードバイクに乗っており70kgくらい
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血圧高め
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結婚、妻子おり
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大学院職業後IT企業
2. 手術後の日程(計10日間)
金曜日の夜中24時に救急車で運ばれて緊急手術入院。
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初日 2020/7/11(土):手術
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2日目 2020/7/12(日):
一人で座る/ICU/17時初食事/血圧が低い90-40(薬のため)/熱ある37.3/尿瓶 -
3日目 2020/7/13(月):
一人で立つ/ICU点滴を外す/血圧が低い90/40(ステント)/熱ある37.3/尿瓶 -
4日目 2020/7/14(火):
一人でトイレ/ICU/アジルバをやめて血圧戻る/熱はある -
5日目 2020/7/15(水):
一人でお風呂/一般病棟/アジルバをやめて血圧戻る/熱はある -
6日目 2020/7/16(木):
薬をすべて飲む/15分歩く/お風呂入る/血圧下がる/熱はある -
7日目 2020/7/17(金):
アジルバなくす/35分歩く/お風呂/血圧は通常/熱はある/食欲なくなる -
8日目 2020/7/18(土):
アジルバなくす/食後60分歩く/お風呂/血圧通常/熱はある/ほぼ通常 -
9日目 2020/7/19(日):
同じ/食後60分歩く -
10日目 2020/7/20(月):9:00 退院
3. 発症
2020/07/10 Friday
通常通り、リモート勤務後19時くらいに夕食をして、21時位からロードバイクで夜のトレーニングに向かう。目白あたりから池袋方面で明治通りを北上した。
山手通り要町辺りで、凄く喉の渇きを感じる。晩ご飯は自宅で家族とお寿司を食べており、少し時間が経っておりました。
7月であるが、2時間位のライドを想定していたのでウォーターボトルは持っておらず、途中、コンビニが有ればドリンクを購入しようと思い、要町のセブンイレブンで500mlのペットボトルを購入し一気飲み。胸の痛みを感じはじめ帰ろうと考える。
山手通りを下り池袋ビックリガードに繋がる立教横の道を走っている時は既に前傾で走ることができず、片手ハンドルで上体を起こして走っていました。
ビックリガードを越えて明治通りを降りました。かなりゆっくり走りました。少しでも早く自宅に帰りたいと思うが力が入らない。ここまで違和感を感じてから90分くらい経過している。
ロードバイクに乗っている間は胸と腕が痛い。胸は強くたたかれたような痛み。奥が痛いのがわかる。今まで感じたことがない痛みであるが、腹痛ではない。この時、コロナかな?とも思った。
腕は筋肉痛の痛み。力も入らない。水分(ゆずドリンク)を飲んだが渇きは一旦引いたが、痛みは収まらない。
自宅について、ハンガーノックを疑い、まず冷たいお茶を2杯。タウリンドリンクを1本飲み、冷や汗をかいているのが分かりました。2階に登り自室のベット脇にうずくまりながら胸を押さえて我慢をする。
体温、血圧を測るが、体温は平熱。血圧は少し低い。
夕食をとっているし、水分を全くとっていない事もなく、脱水や燃料不足ではないと考え始め、お風呂に入っていて出てきた妻に具合が悪いと訴えました。
この頃はふくらはぎ、二の腕が触って気が付くくらい冷たくなっており筋肉痛状態。胸が痛くベッドの脇に蹲っております。家について安心したのもあり痛みが強くなってくる。また、自宅に帰り水分と食べ物を口に入れれば落ち着くと思っていたがそうでもない状況に焦りを感じてくる。
妻が近くに住む私の父に電話をしてくれる。父に症状から何かわからないかの確認と車で病院まで行けるかの確認してくれたが、車で病院まで送れるが、救急車を呼んだ方が良いのではというアドバイスを受ける。
妻も救急車を呼んだほうがよいと言うことになり、妻に救急車を呼んでもらう。荷物を少し準備し15分くらい後に到着。救命士は心拍や心電図を測り不整脈が一部あると言う。R波?と言っていた気がする。今日は何日か?年齢は?既往歴は?などを聞かれる。小さい子供がいるのと妻は準備のため残り、父と二人で救急車に乗り山手メディカルセンターへ。
玄関以降は救命士に「自分で動かない事」、一度救急車用のベットに寝て以降、横に向くのも手助けを受けてくれと言われる。
このころ24時過ぎ。救急車は15-20分くらいで病院へ到着。長いとは感じなかった。
この時点で、救命士は「急性心筋梗塞」と分かっていたのだろうか。
4. 病院到着
2020/7/11 Sutrday
着いて直ぐに、服を徐々に脱ぎ、術着に着替えていく。症状からしてもう心臓疾患とあてはついているのだろう。私はわかっていない。。。そして、心電図と血液検査を行い結果がでて確信したのだろう。
医師のYは直ぐ(到着後10分くらいで)に「あなたは心筋梗塞という病気です。今から手術を行う。入院が2週間ほど必要だ」と私に直接説明があった。
父も近くにいたと思う。私はビックリしたが「分かったと」承諾をしました。
救急車乗車時からであるが、呼吸用の酸素管が鼻に付けられる。少しでも呼吸が楽になるようにであろう。同時に左手手首には点滴用のラインが既に付いていた。
まずは検査をして他の症状ではないか、他の問題はないかを調べると説明があり、レントゲンやMRをとると説明があった。同伴していた父にも説明があり、父から妻へ心筋梗塞で手術と入院が必要な旨が伝わる。
妻もタクシーで息子と来ると聞く。手術は2時間くらいかかるようだ。カテーテルという手術で、手首から針金のような動線を挿入しバルーンで血栓箇所を広げると説明がある。
後でわかるが、心臓内の血管に血栓ができ、心臓の一部に血液が届かず心臓が壊死していく状態を心筋梗塞という。これの脳バージョンが脳梗塞だ。
5. 手術開始
部分麻酔で実際は右手首の動線確保するための静脈部分の一部に麻酔をかけたのみであった。
もちろん意識はずっとあり、この時もずっと胸の痛みは続いており、医師から何度か質問として、「胸の痛みは1-10段階のいくつですか?」と聞かれる、私は、病院に入ってからこの質問を5~7回くらい受けたが、終始、6か7と回答している。手術が始まるまでは。特に痛み強さは変わる事はないが、大きな波はある。痛い時も十分耐えられる痛さだ。手術中盤で最大の痛みを感じるのだが、これまではロードバイクから自宅に帰ってきた時が一番痛みが強かった。
手術は造影剤を血管に入れて、血管の様子をMRで確認しながら行うと説明があった。
手術台に乗ってから、本格的に術着に着替える。下半身も完全にすっぽんぽんで局部をアルコールで拭いた後に前張りをはり隠す感じ。兎に角ICUから手術室まで寒い。血液が体に流れ切っていないのもそうだが、後程気が付くが、ICUも手術室も常に激寒い温度設定になっていた。
ICUを出たのは、AM1:30くらいだろうか。検査からICUに戻ってきて手術へ向かったのか、検査と言われてそのまま手術になったかよく覚えていないが、手術をすることを決まってから、手術の開始まで30-40分くらい待った。MR、血液検査の結果を待っているのだろう。
手術は、麻酔を右手首に打つことからスタートした。直ぐに造影剤も入った。モニターに心臓と血管が明確に映し出される。何となくそこにディスプレイがあることはわかるが私からは見えない。目の前にMRがあるのだ。
基本的には、「右手首の痛み、寒さ、胸の痛み」が感覚で、視界は目の前は機械のみ。左側に時計が見えたが、何となくしか時間は覚えていない。視界にほとんど人は見えず声だけが聞こえる。
しゃべっているのもほぼY医師のみで他のスタッフは私に話しかけることはほぼない。偶に私の横に来てくれる女性が大丈夫ですか?と聞いてくれる程度である。
麻酔後は早い。10分くらいで針金を入れていきます。風船を膨らませます。などの説明が聞こえる。脇の下あたりで若干異物を感じるが、右手首以外にほぼ感覚はない。
まさか心臓まで針金が入っていっているとは聞かないとわからないであろう。
Y医師は、改めて「心筋梗塞です。〇〇ではありません。」と説明をした。さらに3本の内1本が詰まっている。という説明をする。これは事前に想像していた可能性があるが、この時確信したようで、私にも伝えた。
つまり他の部分は問題ないということもここで明確になる。まずは「飛び出たクラークをひっかけてとる」という説明だった気がする。そして風船で血管を膨らませる。そしてコイルをおいてくる。
という説明を徐々にしてくれた。さらにバルーン(風船)を膨らませると、「流れが止まっていた血管に血液が流れ始めるタイミングで胸に痛みがある」という説明があった。
イメージ的にはスーットするくらいかと思ったが、この時が一番痛かった。何度かY医師に「胸が相当痛い。いつ引くのか」と尋ねた気がする。少ししたら慣れてきて痛みが引くという回答が返ってくるだけである。今までの痛みは6-7であったのに対して、この痛みは8-9である。4-5分強烈な痛みが続き、少し弱まりまた痛くなる感じが30分くらい続いたと思う。手術も後半になると痛みが引いてきて、この時から体温も戻ってきた感じがして部屋があまり寒くないと感じる。これで心臓も少し力強く動き始めたのだろう。筋肉痛のように痛かった手足も徐々に普通に戻ってきた。この手術は即効性が必要であり、速攻で効果も出てくることを感じた。
痛みと心臓の動きを戻してもらった感覚である。
Y医師は、2回ほど、針金の出し入れをすると言っていた。コイルの開き具合、位置の制御を行っているようだ。
手術は2時間くらいかかっただろう。そのままICUに戻り、少ししたら妻&息子&父がベット脇に来てくれた。息子は体を撫でてくれた。心配してくれていることがわかる。
事前に手術の内容と結果を二人は聞いているようで「よく頑張ったね。成功だね」と言ってくれた。私も途中の過程を見ているし、どれくらいの時間が立っているのかわかっているのと、気を失っていたわけではないので冷静であった。とはいえ、心臓の手術を無事にすますことができたことを家族共々喜んだ。
ICUに戻り、今晩の過ごし方を説明される。動かない。尿意があれば教えてくれ。くらいである。多少眠たい。直ぐに眠りにつく感じではなかった。
医師からは、「48時間が肝」と説明を受ける。この時間内に心筋梗塞が起きてから手術をするまでの時間に心臓が受けたダメージ、手術による影響などが出てくると
・心不全
・不整脈
・コイルの拒絶(カテーテル)
・突発的心臓停止
・他の内臓への悪影響
などが発生する可能性があるので、引き続き体を動かさずに安静にしておくことを求められる。座位もNG。横向きがギリギリOK。兎に角、心臓が壊死し、手術で疲れており、止まったり、障害を起こす可能性が十分あるようだ。
尿瓶というか寝たままのション便ができない。尿意があるが、尿瓶を当ててもでない。寝たまま横を向いても出来なかった。
水分は少しだけ口から入れてもらっていたのと、左手首からは点滴が入り続けているので体は水分でいっぱいである。また、ICUはなんだかんだ言って寒い。布団をもう1枚もらって寝た。
6. 手術次の日
2020/7/12 Sunday
ICU内の個室に移動。緊急時にすぐ対応ができるようICUにいるが、経過観察中である。基本的に医師はもう近くにおらず、看護師がサポートをしてくれる。
結局座って尿瓶でするまで18時間ション便は出来なかった。この日の夕方から食事だ。まだ点滴はしている。が食事後半日で点滴はSTOPとなった。ICU中は定期的に「胸のレントゲン」「心電図」を1日に2回計測。
点滴には、「血液をサラサラにする薬剤が入っている」点滴を取るようになってからは錠剤で血液サラサラになる薬を飲んだ。
トイレはベット脇座位尿瓶。これは自分でできる。食事をするまでは、体をぬれタオルで看護師が拭いてくれる。食事ができるようになると状態を起こせるので体を拭く作業も自分になる。
血圧と体温は1日4-5回。偶に心電図。さらにレントゲンという感じだ。
ICUはテレビ無料。ここも寒いので布団を2枚もらってほぼ布団をかけて横になっていた。血圧は常に80-90/40-50くらいで座位、立位に初めてなったときはくらくらした。
ICUにいる間は一度も100を越えなかった。熱も37.4度~36.9度くらい常にあった。心筋内のコイルへの拒否反応と言われている。
7. ICU二日目
2020/7/13 Monday
初回の立位は3日目。絶ってから30秒くらいで目の前が真っ暗になりそうになり、ベットに座り込んだ。血圧が低く貧血状態なのがわかる。
薬を調整するよう説明があった。
血圧さらさら vs. 血圧下げ のようだ。バランスを取るため、アジルバがSTOPされて血圧さらさら×血圧下げ薬一本になった。
この日に初めてY医師からしっかりとした説明があった。ICUのテーブルのある椅子でパソコンの画面を見ながら説明を受ける
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CK:1,500(IU/L) 心臓が壊死すると分泌する成分の量。上がると壊死した領域が高いという説明。1,500は少ない。軽いほうという説明があった
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血液サラサラにする薬を死ぬまで飲んでいくことになる。コイルがあるのでそこに血栓がたまりやすい、実際、コイルからの再発は数%くらい。
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血栓があったのは、2つに分かれる太い左側の血管の左の分かれ目先の根本。影響したのは1本ということ。
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入院中は日曜日には一般病棟。水曜日にシャワー。というステップを踏む
水曜日のシャワー前後に心電図を図る。リハビリには、座位、立位、トイレに車いすで行く、トイレに歩いていく、シャワーに入るというステップがある。それぞれの前後に心電図を図り変化がないことが次のステップに進め条件。前半の座位、立位で立ち眩みがあったが、心電図を図って問題が出たことはない。
退院は水曜日の血液検査の内容で決める。この時に薬の内容も決まっている状態。→月曜日に退院予定となり予定通り退院
1,2か月たってから運動してよい
以下:担当医の補足説明:
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ステントからの再発は半年から1年が起きやすい。それ以降は落ち着く。もう一度心筋梗塞になる
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再発時の回復率は?:変わらない
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脳梗塞の発生率はこれによって高まったか?:変わらない
8. 最後に
病棟のベットの上でスマフォにメモっていた内容である。間違っている部分もあると思いますが、忘れないように当時の状況や進捗をメモっておいたので、4,50代の血圧高めの人の参考にと。
コロナ禍の1年後にカテーテルの検査入院を同じ病院、同じ医師に受けました。血管への癒着状況や、心臓内のチェックです。全く問題なく医師とはここでさようならです。今は町医者のハートクリニックに2か月にいっぺん通っております。薬を定期的にもらいに行くのと、たまに血液検査を行い、薬の増減を検討しています。また心臓の薬は肺へのダメージがあり、肺の薬は心臓へのダメージがあるという話を聞きました。薬を常用すると副作用ではないが他の部分がやられるという事ですね。バランスが重要らしく食生活、運動、他の病気への対応などかかりつけの病院と医師ができてなんでも相談できるようになったことは良いことです。比較的医者のことを信用しており何かあると病院に行くタイプですが、それでも医師のいう事を100%守る人は少ないと思いますが、50歳前後でなにかあります。日々の積み重ねが健康なのでしょうが、毎日普通に暮らせている人が突然大病にかかるのも50歳前後。医師に言われたことはなるべく守っていきたいと思った今日この頃です。
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